白浮きせず使用感の良い紫外線吸収剤不使用のおすすめ日焼け止め
いくつかの紫外線吸収剤不使用の日焼け止めを使い比べた中から、混合肌で敏感肌の私が使って、つけ心地や肌の調子が良かったノンケミカルの日焼け止めを紹介します。
炎天下に長時間いることはなくても、大は小を兼ねる理論と、どのお店にもSPF50のものばかりあるので何の疑問もなく、紫外線吸収剤を使用したSPF50⁺、PA++++を選んでいました。。
しかし、SPF値が高くなると紫外線吸収剤の量が多くなり、肌への負担が大きく、医師が日焼け止めを選ぶ基準もSPF値の高さだとか!?
紫外線吸収剤は肌や環境への負担が大きいことから、紫外線散乱剤の入った日焼け止めを探しました。
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違い
以下は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の特徴やメリット、デメリットなどの違いをまとめた比較表です。
紫外線散乱剤 | 紫外線吸収剤 | |
---|---|---|
特徴 | 物理的に紫外線を反射・散乱させる | ケイヒ酸系やベンゾフェノン系、トリアジン系などの化学物質が紫外線のエネルギーを取り込み、熱などの別のエネルギーに変換する |
成分名 | 酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム | メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸、オキシベンゾン、アボベンゾンなど |
メリット | 化学反応を起こさないため、敏感肌に向いている | 白浮きしない きしみ感がない 高SPF値を出しやすい |
デメリット | 白浮きしやすい きしみ感が出やすい ※SPF値が高くなるほど 吸入のリスク ※スプレーの場合 | 肌への負担が大きい アレルギー反応を起こす場合もある 環境ホルモンとして働いてサンゴ礁にダメージを 皮膚から吸収されることがある 子供の発達に悪影響を及ぼす |
紫外線散乱剤の成分について
酸化亜鉛は、金属アレルギーの方や毛穴詰まりが気になる方との相性は良くないため、該当する方は酸化チタンや酸化セリウムの日焼け止めを選びましょう。
紫外線吸収剤の成分について
UVBのブロックに優れていると、多くの日焼け止めに使用されているメトキシケイヒ酸エチルヘキシルやオキシベンゾンは、ハワイやタイをはじめ海外では日焼け止めへの使用を禁止している国もあります。サンゴ礁の白化現象や海洋生物の遺伝子損傷の原因の一つとされるためです。
SPF値とPA値の選び方
日常生活やアウトドア活動に適したSPF値とPA値を理解することが大切です。上の表は、日本化粧品工業連合会の「紫外線防止用化粧品と紫外線防止効果」をもとに作成しています。
つまりは、軽いスポーツまではSPF30程度で十分なわけです。
場面 | SPF値 | PA値 |
---|---|---|
日常生活 | ~20 | ++ |
屋外での軽いスポーツ | 15-30 | ++/+++ |
炎天下のレジャー | 30~50 | +++ |
リゾート地・マリンスポーツ | 50+ | ++++ |
紫外線吸収剤不使用の日焼け止めの比較
実際に使用した日焼け止めの基本情報とレビューを以下にまとめました。ノンケミカルでプチプラな日焼け止めを中心に試しています。
イエベ・混合肌・敏感肌(アトピー)・金属アレルギーの肌に使用した個人の感想です。
ブランド名 | VERDIO | ユースキン | ビオレ | キュレル | アロベビー | ミノン |
製品名 | ベルディオUV マイルドジェル | シソラ UVミルク | UVアクアリッチ ウォータリーホールドクリーム | 潤浸保湿 ベースミルク | UV&アウトドアミスト | UVマイルドミルク |
SPF/PA | SPF30 PA+++ | SPF38 PA+++ | SPF50 PA+++ | SPF30 PA+++ | SPF25 PA++ | SPF50⁺ PA++++ |
容量 | 80g | 40g | 50g | 30mL | 80mL | 80mL |
税込価格 | 990円 | 1,254円 | 1,317円 | 1,650 円 | 2,530円 | 1,760円 |
特徴 | 保湿成分や 植物エキスが豊富 | 保湿成分豊富で なめらか | ウォーターベース | セラミドケア | スプレータイプ、 自然成分 | ウォータープルーフ |
紫外線散乱剤成分名 | 酸化チタン | 酸化チタン | 酸化チタン | 酸化チタン 酸化亜鉛 | 酸化チタン 酸化亜鉛 | 酸化チタン 酸化亜鉛 |
白浮き | ほぼない | ほぼない | ややある | ややある | ほぼない | ややある |
きしみ | なし | なし | なし | ややあり | ややあり | ややあり |
のび | 〇 | 〇 | ◎ | △ | △ | △ |
使用感 | しっとり | しっとり | しっとり | さっぱり | さっぱり | さっぱり |
レビュー | ミルク寄りのジェル。 季節を問わず使いやすい。 シソラUVミルクよりは ゆるいテクスチャーだが、 伸びが良く、 つっぱり感はなし。 | ミルクという製品名ながら、 ジェルに近い なめらかなテクスチャー。 季節によってはややベタつきを感じるかも。 | 首が日焼けしていないイエベ肌では、 白浮きというより、 肌がきれいに見える。 SPF50と思えないほどなめらかで つけ心地が良い。 ただ、香料のせいか 紫外線吸収剤の日焼け止めのような 独特な香りが やや気になる。 | すごくかゆくなるほどではないが、 酸化亜鉛のせいか違和感。 | 腕では大丈夫だったので、 顔に塗ったら 思い切り肌荒れした。 | 塗った直後は 問題なかったものの、 時間が経つにつれて 肌のつっぱりが気になった。 |
全成分 | 表示水、BG、酸化チタン、水添ポリイソブテン、エチルヘキサン酸セチル、PEG-12ジメチコン、ジメチコン、シクロペンタシロキサン、トリエトキシカプリリルシラン、水酸化Al、ハトムギ種子エキス、エーデルワイス花/葉エキス、ツボクサ葉/茎エキス、オウゴン根エキス、ワサビノキ種子エキス、ヒドロキシアパタイト、ベヘニルアルコール、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、含水シリカ、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、イソヘキサデカン、酢酸トコフェロール、キサンタンガム、ステアロイルラクチレートNa、セテス-10、ポリソルベート80、オレイン酸ソルビタン、グリセリン、トコフェロール、クエン酸、リン酸2Na、フェノキシエタノール、BHT | 表示水、グリセリン、DPG、トリエチルヘキサノイン、酸化チタン、イソノナン酸イソノニル、イソステアリン酸、トリエトキシカプリリルシラン、ヒアルロン酸Na、グリチルリチン酸2K、シソエキス、ジカプリル酸ピリドキシン、アルギニン、キサンタンガム、カルボマー、オレイン酸ソルビタン、含水シリカ、水酸化Al、酸化銀、ペンチレングリコール、フィチン酸、水酸化K | 表示水、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、酸化チタン、BG、イソヘキサデカン、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、プロパンジオール、トリエチルヘキサノイン、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、水酸化Al、ステアリン酸、ポリソルベート60、セタノール、ベヘン酸グリセリル、ジステアリン酸ソルビタン、水添ポリイソブテン、ステアロイルメチルタウリンNa、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアロイルグルタミン酸、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、アルギニン、ステアリルアルコール、ポリヒドロキシステアリン酸、EDTA-2Na、トロメタミン、パルミチン酸デキストリン、ポリソルベート80、水酸化K、シア脂、フェノキシエタノール、デヒドロ酢酸Na、キサンタンガム、香料 | 表示グリチルレチン酸ステアリル*、ジメチコン、低温焼成酸化Zn、BG、微粒子酸化Ti、水、流動イソパラフィン、トリシロキサン、軽質流動イソパラフィン、アスナロエキス、シュガースクワラン、シリコン被覆タルク、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、POE・ジメチコン共重合体、DPG、グリセリン、PEG1540、ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド、メチルハイドロジェンポリシロキサン、水酸化Al、ステアリン酸、ユーカリエキス、パルミチン酸デキストリン、架橋型ジメチコン、ステアリン酸POEソルビタン *は「有効成分」無表示は「その他の成分」 | 表示水、BG、酸化亜鉛、グリセリン、ペンチレングリコール、ラウリン酸ポリグリセリル-6、酸化チタン、ジグリセリン、PCAイソステアリン酸グリセレス-25、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸、イソステアリン酸、ケイ酸(Al/Mg)、ローズマリー葉油、レモングラス葉油、グレープフルーツ果皮油、グリチルリチン酸2K、シロキクラゲ多糖体、加水分解ヒアルロン酸、アロエベラ液汁、カンゾウ根エキス、タチジャコウソウ花/葉エキス、イザヨイバラエキス、ツボクサエキス、チャ葉エキス、イタドリ根エキス、アーチチョーク葉エキス、オウゴン根エキス、カミツレ花エキス、ローズマリー葉エキス、クエン酸、クエン酸Na、アルギニン、フィチン酸、酸化銀 | 表示<有効成分>グリチルリチン酸2K <その他の成分> デカメチルシクロペンタシロキサン、低温焼成酸化亜鉛、パルミチン酸2-エチルヘキシル、微粒子酸化チタン、1,3-ブチレングリコール、メチルシロキサン網状重合体、リンゴ酸ジイソステアリル、グリセリルグルコシド液、メチルポリシロキサン、ポリヒドロキシステアリン酸、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンエステルアルミニウム、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンポリシロキサン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、水酸化アルミニウム、架橋型メチルポリシロキサン、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、フェノキシエタノール、セスキオレイン酸ソルビタン、含水ケイ酸、グリコーゲン、コレステロール |
自分に合うノンケミカル日焼け止めの選び方
紫外線散乱剤の特徴をきちんと把握したうえで、使用シーンや肌質などに合わせて日焼け止めを選ぶことが大切です。
金属アレルギーの方や毛穴の詰まりが気になる方は、成分表に「酸化亜鉛」が含まれていないものを選ぶことをおすすめします。表記は、「酸化亜鉛」のこともあれば、上記の表のように「酸化Zn」と記載されていることもあるので要注意。
ほかにも、植物アレルギーがある方はシソやシアバターなど、脂漏性の方はセタノール、ステアリルアルコールなどコメドジェニック(毛穴を詰まらせやすい)成分が含まれていないかを確認すると安心です。不安のある方は使用前に腕の内側など紫外線のあたらない箇所でパッチテストすることをおすすめします。
また、保湿力の優れたグリセリンはほかの保湿剤と比較して、圧倒的にニキビの原因菌であるアクネ菌の栄養源になりうると発表した製薬会社がありました。アクネ菌はニキビ初期の閉じられた毛穴の中でそこにある皮脂をエサとして増殖することから、外からの影響は少ないうえ、単体ではなく肌の常在菌全体のバランスもニキビ発生に関わっているともされます。しかし、成分表の前の方にある場合には多く含まれていることを示すため、ニキビが気になる方は避けた方が良いかもしれません。
白くならない紫外線散乱剤のおすすめ日焼け止め
白浮きやきしみ感、毛穴の詰まりが気になる方への日常使いにおすすめなのは、つけ心地が良く、白浮きも肌荒れもしないベルディオUVマイルドジェルとユースキン シソラUVミルクです。
朝・夕の犬の散歩やたまの外出程度のイエベでは、白くならないとは言えないものの、SPF50にしては違和感のある白浮きではなかったのが、ビオレUVアクアリッチウォータリーホールドクリーム。
※同じブランド内でも紫外線吸収剤や酸化亜鉛を使用しているものもあるので、事前に気になる成分は確認しましょう!
長時間の外出や日差しが強い場所にいる場合に便利。どこで売っているかと言えばで、正規品はマツモトキヨシグループ・ココカラファイングループのみで、ほかの店舗では価格が大幅に上回っている可能性があるので要注意。
酸化亜鉛を問題なく使える方で、耐水性を求める場合には、手頃な価格かつウォータープルーフのミノン UVマイルドミルクがおすすめです。(白浮きはしますが、違和感というほどではない印象でした。)
まとめ
紫外線散乱剤は紫外線吸収剤と違い、肌や環境にやさしいことで注目されていますが、デメリットや選ぶ際の注意点もあります。
紫外線吸収剤不使用の日焼け止めを選ぶ際には、成分やテクスチャをチェックし、自分の肌質や使用シーンに合った製品を選ぶことが重要です。日常生活ではSPF30程度で十分な紫外線対策になります。
実際に使用して白浮きが少なく、使用感も良好なものを紹介しました。さらに良いものが見つかった際にはアップデートいたします。